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かなめ島
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かなめ島は絶海の孤島と呼ぶにふさわしい島だ。
縦約200m、横幅約100mくらいの部分の岩が露出していて、周囲の雪の下にどれくらいの陸地が隠されているのかはわからないが、小さな小さな島であることに違いはない。
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昭和基地や他の露岩帯との位置関係はこんな感じ。
昭和基地から約90km。
天候がよければヘリコプターで30分くらいの距離だ。

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我らが観測隊ヘリのクルーの腕とチームワークはピカいちで、デコボコした岩場に何とか着陸地点を見つけて降りてくれた。

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今回は、パッダ島で観測を続けていたグループの中の2人を途中でピックアップしてかなめ島に向かった。
写真の三角形のテントは、南極使用のピラミッド型テント。
耐風性は抜群だ。

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ヘリコプターから視認したかなめ島。
ちょっと分かりにくいが、写真のほぼ中央に黒い線のように見えるのが目的地だ。
空から見ていると、本当に降りられるの?という感じの小さな島だ。
島を見てパイロットが一言、「ところで、ここには何をしに来たんですか?」
確かにそうだよねえ。
わざわざこんな所に何をしに来たんだろうと思われても仕方がないほどの隔絶感が漂っている。


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かなめ島の周囲は、ぐるりと海氷や氷山に覆われていて、どこまでが陸地でどこからが海かの判断が難しいので、岩場以外は歩かないことにした。

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プレッシャーリッジとテーブル型氷山に360°囲まれている。
冬になっても海氷側からのアプローチはかなり難しいだろう。

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何をしに来たかというと、国土地理院から参加している隊員のミッションで、地図を作る際に必要な基準点を作るためだ。
基準点の場所を決め、円盤状のプレートを設置し、その上に三脚を設置してGPS観測でその場の緯度経度のデータを収集する。
本来は24時間の観測を予定していたが、絶海の孤島では明日回収に来られるかどうか分からないので、とりあえず迎えが来るまでの4時間だけの観測とした。

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南極でアート!と思いきや、GPSの観測を始めた後は基準点の周囲に3本の線を引く。
幅3m長さ6mの太線を3本。
ひたすらペンキ塗りだ。
衛星写真を撮った時に基準点を認識しやすいようにするための線らしい。
最先端の技術を用いたリモートセンシングが、手作業のペンキ塗りに支えられている所が面白い。

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ペンキ塗りの後は、ヘリコプターが迎えに来るまでは特にやることはない。
4人で島内散策に出かけた。
といっても、わき目もふらずに歩いたら、多分15分くらいで外周を回れてしまうだろう。
天気もいいので、ゆっくりのんびり歩く。

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周囲より少し高い所で、4等三角点を発見。
国土地理院の隊員でさえも設置年度を知らないらしい。
かなり古いことは間違いない。

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絶海の孤島であっても、生活があった。
オオトウゾクカモメのヒナが、親鳥に見守られながらよちよちと歩いている。
今日は無風快晴。
島の周りの氷の動く音もなく、久しぶりに無音の世界に接した。
音が全くしない中、時おり聞こえるヒナの声とわが子に呼び掛ける親鳥の声だけが聞こえる。
何とも不思議な感覚だ。

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久しぶりに緑を見た。
荒涼とした中でも地衣類や苔は連綿と命をつないでいる。

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帰路は、しらせのヘリコプターが迎えに来てくれた。
パッダ島で観測を続けていたグループをピックアップしたのち、我々の所に迎えに来てくれたのだが、観測隊ヘリコプターよりもはるかに大型のしらせヘリに適した着陸地点はなく、結局ホイストで吊り上げられることになった。
まずはしらせヘリのクルーが一人降りて来てくれて段取りの説明を受ける。
大型の袋に入れた荷物を先に2回あげ、その後我々4人が順番に吊り上げられる。
南極に来ると初体験が連続する。
ヘリのホイストも今回が初めてだった。
山での遭難者の気持が少しは分かったような気がする。


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