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アウストホブデ
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1/14~17の3泊4日で昭和基地から南西に約100km離れたアウストホブデという露岩帯にでかけてきた。
朝一番のヘリコプターで昭和基地を出発したが、朝は皆忙しいので自分で荷物を運んで一人ヘリポートでヘリを待っていると、自宅の近くのバス停でバスを待っているような感覚になった。
慣れとは恐ろしい。
しらせからは地質チームの4人組が乗っていて、機内で合流。
一路目的地に向かう。
アウストホブデMAP縮小
100kmの道のりもしらせのヘリコプターだと約30分のフライト。
遠くラングホブデやスカルブスネスなどの沿岸部の露岩帯を眺めつつ、海氷の上をひとっ飛びだ。

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アウストホブデの露岩帯。
これまで訪れたことのある露岩帯とは趣が異なり、風を遮るような山はなく、吹きっさらしの場所だ。
天候が荒れたらかなり厳しい生活を強いられそうだ。

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しらせヘリはいつものように慎重に着陸して、観測と生活に必要な物資を運びおろす。

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ヘリが飛び去ると静けさが戻る。
午前中いっぱいかけてベースキャンプの設営と整備にあたる。

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この4日間は、年末に訪れたスカルビックハルセンでは一緒に歩かなかったDr.DとDr.Mの二人と一緒に歩いた。
Dr.Dはオーストラリア出身の極地研のスタッフ。
地殻の構造を研究しているとのこと。
3.5kgもあるハンマーを振り回してサンプルを採集する力持ちだ。

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ハンマーを振るっていたかと思うと、ルーペで鉱物の結晶を観察している。

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サンプルを採集した後は二人で何やらディスカッション。
彼らの頭の中にも地下数十kmでグニャグニャに溶けかけた岩の動きが渦巻いているに違いない。

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Dr.Mは、変成岩の中に入り込んでいる火成岩をテーマにしているという。
こんな「脈」を見つけると、顔つきが変わるのがわかる。

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フィールで得られる膨大な情報は、その場で整理してノートに記す。
動と静が共存する調査風景だ。

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対象物を目の前にしたディスカッションも貴重な時間なのだろう。
横で聞いていてもちんぷんかんぷんだけど、彼らの情熱は伝わってくる。

ところで、なぜ私が駆り出されたのか。
アウストホブデには大きく分けて北岩、中岩、南岩の3か所の露岩がある。
露岩と露岩の間は雪で覆われているが、事前の衛星写真からだけではそこが氷河なのかただの雪なのかが判別できなかった。
氷河だとしたらクレバスの危険があるため、露岩と露岩の移動の際の安全性を高めるために私の同行が求められた。
結果的にはクレバスはなかったものの、雪上の移動時には3人をザイルでつないで万が一に備えた。

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初日は穏やかな天気だったので、夕食は外で食べた。
海氷を見下ろしつつ、牛しゃぶをつつく。
ビールでのどを潤して、至福のひとときだ。

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日が経つにつれて雲が広がり、徐々に天候が悪化してきた。
遠く大陸氷床上に雲の影が幾何学模様を作っていた。

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4日目は、インホブデという所で調査した後にルンドボークスヘッダに移動する予定だったが、しらせ側のフライト調整でインホブデはカット。
アウストホブデから直接ルンドボークスヘッダに向かう。
ルンドボークスヘッダの手前で白瀬氷河の押し出しの上を渡る。
氷河の向こうにボツンヌーテンが見えた。

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ルンドボークスヘッダは広大な露岩帯だ。
池もあり、暮らすのに水の心配はいらなさそうだ。

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ここでさらに1週間調査を進めるという地質チームとわかれ、スカーレンで調査を終えた地圏チームをピックアップしたのち、昭和基地に帰還した。

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白夜も終わりに近づき、ハローが見られる日が増えてきた。
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Re:Re:Re:Re: アウストホブデ
どす鯉!コニシキさん

オートキャンプにも不向きかと思いますので、あきらめたほうが良いと思いますよ。

また時々覗いてみてください。
K-HIGUCHI | URL | 2011/01/21/Fri 16:14 [EDIT]
Re:Re:Re: アウストホブデ
ピラミッド型テントって、特注でしか買えないんですか!
なるほど、確かに店頭でみたことなかったわけだ。重いとなると、
オートキャンプ的な用途になっちゃいそうな感じですね。
詳しく教えていただいてありがとうございました。(5ヶ月くらい前から
山歩きをすることになったので、また質問させていただきたいと
思います。 とりあえず、最終目標はニッポンイチのフジ様です…。)

では、この極地リポートの更新、楽しみにしてます!v-90
どす鯉!コニシキ | URL | 2011/01/21/Fri 15:11 [EDIT]
Re:Re: アウストホブデ
どす鯉!コニシキさん

天気が良ければ快適ですが、荒天の時のことを思うと緊張します。
50次の夏は野外オペがなかったですからね。

ピラミッド型テントはフレームも太く、耐風性に優れています。
南極で昔から使われているタイプで、信頼性は高いです。
難点は重いこと。
質実剛健な作りなので、とても担いで歩ける代物ではありません。
特注なので、個人で買うには躊躇する値段ですしね。
マイテントとしてはお勧めしません。
残念ながら。
K-HIGUCHI | URL | 2011/01/20/Thu 23:06 [EDIT]
Re: アウストホブデ
お疲れさまです。 あっちこっちと飛び回ってますね!
テント生活はセルロン隊だけかと思ってたら、そうではないんですね…。
というか、夏の観測OPって、本来はそういったものなんですかね?
寝ているときにブリちゃんがご挨拶に来たら、どうなっちゃうんだろ(怖)

それでは、一つ質問してみたいと思います。青いピラミッド型のテントを
張っていますが、一般的なドーム型よりも耐風性に優れているんですか?
コンパクトに収納できるんだったら欲しいなぁ…v-90
どす鯉!コニシキ | URL | 2011/01/20/Thu 15:39 [EDIT]

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