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ボツンヌーテン遥か
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ボツンヌーテンは昭和基地の南南西約170kmの大陸氷床上にあって、標高1000mの大雪原の中に高さ400mの岩山がひょっこりと顔を出している。
半世紀前、第一次隊が遠路犬ぞりを駆って初登頂したいわくつきの山だ。
夏期間の後半、地質チームのメインの計画としてボツンヌーテンが予定されていた。
山頂で調査をするためには、急な雪面と岩場を越えて行かなければいけないので、登攀技術が必要となるため私がサポートのために同行することになった。
個人的にも以前から行ってみたい場所だったので、非常に楽しみにしていた。
ところが、日照時間の記録的に短い1月はとにかく天候に恵まれず、当初5泊6日の予定だったのが3泊4日になり、それでもなかなか晴れず、結局日帰りの計画にまで縮小された。
(写真は年末にアウストホブデから遠望したボツンヌーテン)
ボツンヌーテン
ボツンヌーテンは今夏最も遠方のフィールドだ。
リュッツォホルム湾の最奥にある白瀬氷河を越え、さらに内陸に入ってようやくたどりつく。

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しらせ氷河は雄大だ。
視界が悪くて全貌を見渡せないが、見渡す限り氷河が続く。

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無数のクレバスが口を開いている。

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しらせ氷河が押し出した氷山がの列が続く。

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大量の氷が悠久の年を経て岩盤を削って行く。

何度も待たされ、ヘリで昭和基地を発って白瀬氷河を越え、計器飛行で大陸まであがったものの、完全なホワイトアウトとなり、これ以上進めないというパイロットの判断で引き返しが決まった。
自然相手なので仕方ないのだが、この調査に思い入れの強かった地質隊だけでなく、私も残念で仕方がない。
また今度くればいいやという気持ちもあるが、おいそれと再訪のかなう場所ではないだけに、断腸の思いが募る。

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帰路、スカーレンに立ち寄る。
着陸の度に整備担当のしらせ隊員が命綱につながって機体の下を覗き込み、着地を誘導する。

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地質隊のメンバーは、着陸後の僅かな時間も精力的に露岩を歩き回り、目を光らせてサンプルを探す。
根っからの岩屋さんたちだ。

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最後のフライトで、ルンドボークスヘッダに残置してあった岩のサンプルを回収してヘリに積み込む。
地質隊の人たちの精魂込めた調査の成果だ。

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夏期間も残り少なくなってくると、しらせのヘリはフライトの行き帰りも楽しませてくれる。
スカルブスネスのシェッゲの大岩壁も間近から見ると迫力がある。

1月は本当に天気が悪く、当初予定していた野外調査への同行も予定の半分くらいしか成立しなかった。
それでも行く度に新しい体験ができたし、研究者たちがフィールドにかける意気込みを感じることができた。

1月も今日で終わり。
明日は51次越冬隊と我々52次越冬隊の越冬交代式が行なわれ、昭和基地の維持運営がすべて引き継がれる。

いよいよ越冬が始まる。
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