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スカルブスネス(2月2日~9日) 後編
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3日目の午後は、ゴカイの化石を集めるというDr.Nと共にすりばち山の麓に向かう。
50次の越冬中に歩いた時は、途中の岩棚にたくさんのユキドリが巣を作っていたのを覚えているが、繁殖期が終わった今は僅かに数羽が空を舞うだけで、以前の賑やかさはない。
ゴカイはもちろん海の生き物で、その化石を調べることによって当時の海の環境などがわかるという。
観測小屋の本棚にあったDr.Nの著書「深海生物学への招待」には、ゴカイやその仲間のチューブワームのことが書かれていて、なかなかに面白い。
分からないことはその場で書いた本人に質問できるからなおさらだ。

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歩いている最中に動くものが眼の端にとまり、そちらを振り向くとアザラシがいた。
海から離れて陸地にあがってくるアザラシを何度か目にしているが、その度になぜこんな所までやってくるんだろうと不思議に思う。
少しは我々のことを意識しながらも、マイペースでごそごそと山の方に這って行った。

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4日目は昭和基地に戻る隊員のヘリコプター待ちで午前中がつぶれ、午後からスカルブスネスの北西のエリアにでかける。

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海岸にアザラシ。
よくみると、体の中心を境に毛並みが違う。
子どもの毛並みから大人のそれへと、ちょうど生え換わっている時期なんだろうか。
どことなくユーモラスだ。

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目的地の船底池は、海水面より低い所にある。
もとは海とつながっていたのだろうが、長い年月をかけて塩分が濃縮され、舐めてみると海水よりもかなり塩辛かった。
前回来た時は一面に氷が張っていたが、今回は青々とした水をたたえている。
途中コケなどのサンプリングを行ないながら、ゆっくりと進む。

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帰りは湖の反対側を通ってみた。
海氷につき出た岩の岬をながめ、尾根に上がると意外な大きさで秀峰・シェッゲが目の前にあった。
日本に帰る人とこれから南極で暮らす人、それぞれの思いを胸に山を眺める。

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5日目、観測機材の空輸をヘリコプターにお願いしつつ、また新たなメンバーも加わって係留計とビデオカメラの回収作戦が行なわれた。

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ボートを繰り出し、先日見つけてブイを設置してあった場所で回収作業。
51次越冬隊長自らが陣頭指揮をとって、回収は見事に成功。
写真は、1年間水中に据えられていたビデオカメラ。
データは帰路の船内で確認するということで、残念ながら映像は見せてもらなかったが、無事に撮れていることを願うばかりだ。

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ミッション終了後、ドライスーツを借りて南極の湖でシュノーケリング。
なかなかできない経験に、皆大喜びだ。

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6日目は、南部エリアの調査。
昨日の長池からさらに尾根を越えて湖沼をいくつか巡る。
尾根に上がると大陸の氷河が見え、絶景が広がる。

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生物屋さんは今日もせっせとサンプリング。

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シェッゲを背景に優雅に湖水サンプリング。
なかなかのロケーションだ。

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最後にたどりついたのは、スカルブスネス最大のコケ群落。
こんなに大規模な群落は初めて見た。
見事だ。

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7日目は北部調査でシェッゲに登る。
こんなに早く登れるとは思っていなかったのでラッキーだ。
前回は、ラングホブデに帰る途中で海氷上に雪上車を停めて往復3時間ほどで登ったが、今回は小屋から往復6時間の行程。
岩壁を直登するわけにもいかず、地図から地形の弱点を探して登る。
近づくと険しさが増す。

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3時間ほどで山頂に到着。
同行の51次越冬隊のM君は、越冬中に来たかったがチャンスがなく、念願がかなったと大喜びだ。
行く夏を惜しみつつ、頂上からの眺めを堪能する。

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スカーレンを背に記念撮影。
本当はボツンヌーテンも見えているのだが、この写真では分からないかも。

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スカルブスネスの1週間は本当に天気に恵まれた。
悪天続きの1月のあとだけに、久しぶりの青空と南極の自然を楽しむことができた。

本当はあと1週間ラングホブデで生物チームと過ごす予定だったが、昭和基地での仕事もあるでしょとの52次越冬隊長からのお言葉で予定を切り上げて基地に戻ることになった。

最終日の夜もシェッゲは赤く燃えて、我々を見送ってくれた。
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Re:
Azさん

コケ、すごいでしょ。
南極のこんな顔もあるんですね。

シェッゲは、久しぶりの山登りで楽しめました。
K-HIGUCHI | URL | 2011/03/08/Tue 21:34 [EDIT]
うわぁ、コケすごいですね。
この写真だけ見ていると南極とは思えないですね。
山頂からの眺めもすばらしい。
登る前の山家のひぐっつぁんの意気込みが伝わってきておもしろい☆
Az. | URL | 2011/03/08/Tue 03:58 [EDIT]

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