
今日は終日10m/s前後の風が吹く中、先日行なったラングホブデルート工作の続きに出掛けた。
大陸から吹き下ろしたカタバ風が海氷の上を渡り、さらさらと雪を運んで行く。
気温は-10℃前後でそれほど低くもないのだが、風が強く、体感温度がぐんと下がる。
昭和基地から約18kmの所まで延ばしておいたL35ポイントまでは、雪上車でゴトゴト行くと、約2時間半かかる。
昼間の時間が短くなっているだけに、帰りの時間を考えながらのルート工作となった。

引き返し時間を13:30、氷厚が80cmを下回った時点でやめるという方針を立て、早めの昼食を済ませてルート工作再開。

順調なペースでルートを延ばしていたが、旗6本分、約3km進んだところで氷厚が77cmとなり、今日はここまでとする。
気持ち的にはもう少し進みたかったが、ここで無理して旗を1~2本増やしたところで大勢に影響があるわけでもなく、それよりも少しゆとりを持って帰路に着いた方がよかろうと思い、潔くここでやめることにした。

緊張の続く仕事を終えて気持ちが開放されたのだろう、同行の仲間も海氷の上で楽しそうだ。

ルート工作初参加の隊員は、裸氷に寝転がってはしゃいでいる。

弓道部出身の隊員は、ここぞとばかり持参の弓矢を取り出して、海氷に矢を放つ。
みんなそれぞれに南極を楽しんでいる。

今日の日の出は9時42分。日の入は14時52分。
帰り道は日の入と追いかけっこだ。

朝陽がいつの間にか夕陽に変わり、短い南極の冬の日が暮れる。
3月から始めたルート工作も、極夜前の前半戦は今日で終了。
事故なく無事に終えることができ、協力してくれた仲間への感謝の気持ちとともに、ほっと胸をなでおろしている。
今度は、極夜の明けた7月に再開だ。
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