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ラングホブデルート開通
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 前の日に吹雪に追い返され、翌日に日帰りでルートを延ばすつもりでいたが、しばらく好天が続きそうとの気象隊員の情報でそれなら1泊2日で行こうということにして、1日遅れでラングホブデに出かけてきた。
 前回の最終到達地点から急に氷が薄くなったので、用心して最初は慎重に氷厚を測りながら行ったが、測った範囲ではいずれも1mを越えていたのを確認してからいつものペースに戻して進んだ。
 -30℃前後の気温で指先が冷たくなったり、氷が堅くて穴を開けるのに時間がかかったりして、予定よりも時間がかなりオーバー気味となる。
 天候も海氷も安定しており、地形も確認できることから少々遅くなっても小屋まで行こうということで前進した。
 ラングホブデの湾に入るところで高さ1.5mくらいのプレッシャーリッジが延々と続いており、ここを越えるのに時間がかかって、結局目標地点に到着したのは17時を回ってしまった。
 暗闇迫る中の行動は緊張したが、観測小屋でほっと一息つくことができた。

 
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ルートを南に延ばすにつれ、ラングホブデの山並みが形を変えていく。

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前方にはただただ広い海氷が広がっている。

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冷え込んだ日はお決まりの蜃気楼が我々の眼を楽しませてくれる。

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たどりついた雪鳥沢観測小屋は快適な小屋だった。
安着を祝して鍋をつつき、アルコールで温まる。

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ここを拠点に地学隊員が観測を行なう。今後さらに南へルートを延ばす時の拠点ともなる。
周りは何億年も前にできた岩山だ。

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雪上車の燃料を積んだそりは海氷上に停めた。

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表面に雪が積もっていない裸氷は堅い。ドリルで穴を開けるのに時間がかかる。
ドリルを握り締める手の指先はあっという間に冷たくなり、交代しながらの作業となる。
8月1日は昭和基地で-38.5℃を観測。今期の最低気温を更新した。
どうりで寒いはずだ。

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プレッシャーリッジは日本で言う御身渡りだ。
氷と氷がぶつかり合ったところで盛り上がり、延々と尾根上につながる。
両手の指を伸ばした状態で組みあわせたようなイメージで、場所を選ばないと先に進めない。

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何とか弱点を見つけて雪上車で越えた。緊張の一瞬。

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大陸を流れた来た氷河が海に没するハムナのアイスフォールは遠目にも美しい。
今度来た時はもう少し近づいてみたい。

かくしてラングホブデのルートは何とか開通。
今月と来月でさらに南へルートを延ばすことになる。

緊張の続いた2日間を終え、今日は朝からうどんを打った。
久しぶりの麺恋倶楽部。
なかなか腰のある麺が打てて満足だ。
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Re:-38.5℃ですか
Azさん

お久しぶりです。
この日は外でじっとしているとまさに深々と体が冷えていく感じでした。
はいた息がひげ、まつげ、まゆげに凍りつきます。
風がないとまだマシですが、ちょっとでも風が吹くと体感温度は一気に下がります。
海氷上を進むには冷えてくれたほうが氷が堅くなって安心なんですけどね。


K-HIGUCHI | URL | 2009/08/21/Fri 07:36 [EDIT]
-38.5℃ですか
ご無沙汰してました。しばらく留守にしていてネットが使えなかったので、今、一気にいろいろ見せてもらってます。

-38.5℃って、どんなんでしょ?
やっぱりマユゲとかマツゲとか凍ってしまうのですか?
そういや、スキーであまりに寒いと、空気を吸ったときに鼻の中が凍ることがあったけど、そういうのはしょっちゅうなんでしょうね?

うどん、美味しそう。
梅さんの幸せそうな顔がいいですね☆
Az. | URL | 2009/08/20/Thu 13:25 [EDIT]
Re:ラングホブデの雪
元居候さん

ハムナ氷瀑、登ってみたいですねえ。
アイゼンの爪でも研いでみようかな。
基地の近くでペンギンのミイラは見ましたが、アザラシのミイラはまだ見ていません。
余裕があったらぜひ見てみたいものです。
K-HIGUCHI | URL | 2009/08/06/Thu 08:35 [EDIT]
ラングホブデの雪
「ハムナ氷爆の左岸にある山の頂上。氷河に面した池のほとりに、干からびて凍りついた、一頭のアラザラシの屍が横たわっている。それほど高いところで、アザラシが何を求めていたのか、説明し得た者は一人もいない」

と、つぶやいてみたことを思い出しました。

ハムナ氷爆、登ると面白いっすよ。
元居候 | URL | 2009/08/06/Thu 02:57 [EDIT]
Re:とり鍋
札幌太郎さん

野外に出掛ける場合だけでなく、基地での作業もひとりひとりが自分の持ち場の仕事をきちんと行なうことが大切です。
主体的な動きが全体の安全を高めることになります。

鍋は私が作りましたが、シェフが用意してくれた食材を入れただけですので、手料理というほどのものではありません。

ペンギンとは鍋をつついてみたいですが、私がつつかれそうなのでやめておきます。
K-HIGUCHI | URL | 2009/08/04/Tue 22:20 [EDIT]
とり鍋
あらためて、凄い所ですね。

プレッシャーリッジを「御御渡(おみわたり)」と例えたり
その高さが1.5mで延々と…
事故を無くする為の下準備の隊員同士のサポートあってのオペレーションですね。

ところで、南極のニンゲンさんのブログに「夕食の鶏鍋はH隊員が…」と
ありましたが…

第一弾は、南極で「豚しゃぶ」
第二弾は、南極で「鶏鍋」
第三弾は、南極で「肉じゃがをペンギンと食べた…」
ですかね(笑)
札幌太郎 | URL | 2009/08/04/Tue 12:20 [EDIT]

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